市場流通品(市場在庫品)使用について

2022.11.21

本日のブログは、当社製品の製造に不可欠な半導体の調達についてです。

昨今、様々な市場で半導体不足のニュースを目にしますが、当社の市場においても例外ではありません。当社では、部品代理店様やメーカー様のご協力をいただき、部品調達を行っておりますが、納期や生産状況によっては、市場流通品を製品に投入しなければならない状況も多々あります。その際の、多摩川電子調達部の取組をご紹介いたします。

当社は、高度情報化社会を支えるインフラサプライヤーとして、信頼性を第一に取組んでおりますが、納期を守る為であれば何でも使用して良いということではありません。製品に使用する部品は「正規品」が大原則です。

① 外観や、内部検査、目視検査などの実施
当社では、光学機器による外観検査やX線検査機などによる内部確認、人の目による電極や塗装の腐食や変色、半田面等のチェックを行っています。

② ベーキングの実施
※ベーキングとは?
半導体には、湿度の管理基準としてMSL:モイスチャーレベル(Moisture Sensitivity Level)という基準があります。
半導体が湿気を吸うと様々な不具合が発生するため、湿気を高温で乾燥させる必要があり、これをベーキングと呼びます。
当社では低温(常温)でベーキング可能な乾燥炉を購入し、半導体へのストレスを軽減できるように配慮しています。

常温タイプ乾燥炉

③ 半導体単体での電気性能確認
対象の半導体試験用の製品実装前に試験用の基板を作成し、部品単体での電気性能を検査します。

左:代表サンプル 右:拡大

調達部では、ご紹介した以外にも様々な基準をクリアした部品のみをお客様に届け、社会基盤を支える企業の一員として日々の業務に邁進しております。