多摩川電子で使用される検査設備について
2022.12.28
今回は品質保証部が多摩川電子で使用される検査設備について紹介いたします。
多摩川電子で使用される検査設備について
当社では受入する部品、出荷する製品の健全性を確認するため、様々な検査設備を使用して検査を行っております。
今回はその一部をご紹介いたします。
当社品質保証部で運用している主要な検査設備
・ 二次元測定器 …LM-1000
・ 三次元測定器 …VL-500
・ XRF …MESA-50K
二次元測定器・三次元測定機は想像しやすいかもしれませんが、XRF(蛍光エックス線分析装置)は耳馴染みのない方が多いのではないでしょうか。
それぞれ簡単に説明いたします。
二次元測定器(LM-1000)
二次元測定器は平面寸法を測定するための装置で、当社ではKeyence製のLM-1000を使用しています。
主に寸法測定箇所の多い製品や、数の多い製品を受入検査する際に使用され、受入検査の工数の削減、測定精度の向上に寄与しています。
通常のノギスなどの測定器ではベテランが作業しても1時間程度かかるようなものでも、事前準備をしていればおおよそ1分程度で測定が完了し、自動合否判定まで可能になっています。
三次元測定器(VL-500)
三次元測定器は複雑な形状を測定するための装置で、当社ではKeyence製のVL-500を使用しています。
主に複雑な形状で通常の測定機器、二次元測定器で測定できないものの寸法を測定したり、図面上寸法指示の無い箇所が指示通り加工されているかの判断に使用しています。
3Dデータとの比較を行い、全体の形状がどの程度合致しているかを測定することができる点が二次元測定器との大きな違いになります。
3Dデータがあれば形状に問題がないか確認することができるため、曲面や傾斜などの通常のノギスのような測定器では測定困難な箇所や、寸法が明記されていない箇所でも意図した形状と合致しているかを検査することができます。
XRF(蛍光X線分析装置 MESA-50K)
聞きなれない装置だと思いますが、簡単に言うとX線を照射し、その反射を分析することで 含有している物質を測定する装置です。
環境にも厳しい要求がある昨今、有害な物質や禁止された物質が含まれていないか調査する必要があり、納品された部品に禁止された物質が使用されていないか、工程内で使用されている工具などが禁止物質で汚染されていないかをこの装置を使用して検査しております。
特にEUのRoHS指定されている重金属類(鉛・カドミウム・水銀)が含有していないか、このXRF を用いることで判断できる体制を構築しております。
今回ご紹介した設備はほんの一部ですが、当社品質保証部では日々の生産の中でお客様に要求された性能を満足することだけではなく、製品の健全性を担保するために様々な装置や設備を使用して検査を行っております。