TOPICS技術トピックス

アナログRoF技術のご紹介

2021.09.15

1.はじめに

第二世代移動帯PDC時代より、不感知対策としてアナログ光伝送装置を開発し、お客様のニーズに答えてまいりました。
長年にわたり、当社で培われたアナログRoF技術を紹介します。

RoFとは、Radio over Fiberの頭文字をとっており、光ファイバ無線のことである。
E/Oコンバータで【電気→光】変換し、光ファイバにより伝送し、O/Eコンバータで【光→電気】変換し電気信号を復調する。

RoF概略図

 

E/Oコンバータは、直接変調方式のレーザダイオード(LD)に対し電気信号をLD電流に重畳する事により光強度変換された光信号を出力します。
O/Eコンバータは、光ファイバで伝送された光強度変換された光信号を受信し、光信号を電気信号に変換し出力します。

 

2.アナログ光伝送のメリット

 

アナログ光伝送のメリット1

 

アナログ光伝送のメリット2

 

アナログ光伝送のメリット3

 

アナログ光伝送のメリット4

 

3.高信頼光伝送装置

当社のアナログRoF用E/Oコンバータには直接変調用LDを搭載しております。
・コスト重視のCoaxial Uncooled LD(同軸型、温度制御なし)【OAL-229搭載EOC-173-1】
・信頼性重視のButterfly LD(Butterfly型、温度制御あり)【EOC-144、OAL-228搭載EOC-171】
当社ではインフラ、官公庁(防衛)と信頼が必要とされる装置での用途が多く、温度制御ありのButterfly LDを主力としております。

LD比較:Butterfly型 vs 同軸型

上記より、Butterfly型はアナログ光伝送装置において重要なダイナミックレンジが同軸型より良い。

 

EOC-144 E/OコンバータとOEC-1041 O/Eコンバータ対向での光入力レベルとCN比の計算結果をグラフに示す。

光入力レベルとCN比の計算結果

雑音(ノイズ)は、
光ファイバの損失が少ない場合、LDのRINの影響が大きい。
光ファイバの損失が大きい場合、PD受光後の初段プリアンプの影響が主になる。
RINの影響が比較的小さく、受光回路の雑音が少ない場合、PD(量子雑音)の影響が大きい。

 

4.EOC-144/OEC-1041対向性能

ここで、カタログには掲載していないデータを確認ください。

高周波特性

 

伝送利得及び入出力VSWR特性

 

5.今後の計画

 

5.1 EOC-144/OEC-1041は、2010年のリリースより10年以上経過しており、後継機をリリース予定です。
後継機:EOC-1028/OEC-1096

 

5.2 OAL-229搭載用モジュールとして6GHz広帯域RoFを試作開発しました。
Sub6帯をカバーした、EOC-173-1/OEC-1070-1の周波数広帯域化バージョンです。
新型:EOC-1032/OEC-1099
6GHz広域帯RoF 周波数特性